Origin
ストリートアートやストリートファッションが、
ハイアートやモードと融合し始めた2000年代初頭。
ファッションを越えたなにかが生まれる、そんな予感があった。
現代のファッションをサブカルチャーからアートまで幅広い文脈で解釈し、独自のスタイルを発信する小木"POGGY"基史。彼のスタイルの原点は、1990年代、そして2000年初頭のストリートシーンにある。
80年代に花開いたグラフィティやヒップホップといったストリートカルチャーが、ハイアートとハイブリットな融合を見せる現在。ファッションでいうなら、ヒップホップのキングたちがトラッドを着こなして新時代のシックを体現し始めていたころ。ストリートから生まれたアートやカルチャー、ファッションの創造性が評価され、それを取り囲んでいた“見えざる壁”が少しずつ取り払われていた。その時代の潮目を、小木はリアルに体感した。
これまで混ざり合うことのなかったシーンが、ボーダーレスに融合する。高揚感を伴うそんな予感こそが、小木の原点にあるのだ。