16どのポルシェモデルも、シャシーには最高水準の技術が注ぎ込まれています。このアプローチはタイカン クロス ツーリスモでも同じです。パフォーマンスと快適性を 高次元で融合させるため、ポルシェ独自のシャシーテク ノロジーが余すところなく採用されています。 またバッテリーをアンダーボディに搭載する構造によって低重心を実現し、ハンドリングに大きなメリットをもたらします。タイカン クロスツーリスモには、他のポルシェ モデルで実証されているインテリジェントなシャシー システムが組み込まれ、この車のポテンシャルをロードで最大限に発揮させます。 全モデル標準のアダプティブ エアサスペンションは、 快適性とスポーツ性のバランスの取れた挙動を生み出し、かつ最適なエアロダイナミクスを確保するとともに空気 抵抗を低減させます。結果として、最大限の パフォーマンスを得たまま、航続距離の延長がもたら されます。 スタビリティをさらに向上させるのが、ポルシェ アクティブサスペンション マネージメントシステム(PASM)です。 電子制御ダンパーシステムのPASMは、路面状況やドライビングスタイルに基づいて各ダンパーの減衰力をホイールごとに調節します。これによってボディのロールが軽減 され、全てのシートでの快適性が高められます。 新しいスマートリフト機能はさらに便利です。この革新的な機能によって、プログラム可能な局所地点においてシャシーレベルを自動的に高くすることができます。 さらに、高速道路では効率ベースのレベリングプログラムが自動的に作動します。 リアアクスルステアリング1)は、走行速度に応じてリア ホイールを操舵するシステムです。低速走行中では、システムはフロントホイールと反対の方向にリアホイールを 操舵。これはホイールベースを短くした場合と同様の 効果があり、回転半径が小さくなるため、コーナーでの 回頭性がいちだんと高まります。高速走行時には、フロントホイールと同一方向にリアホイールを操舵し、ホイールベースを延長した場合と同じように走行安定性が引き上げられます。 アクティブ制御によるロール抑制システムのポルシェ ダイナミックシャシー コントロールシステム スポーツ(PDDCスポーツ)2)も、卓越したダイナミクスを一貫して 提供します。コーナリング中にボディの横方向への 傾きをほぼ打ち消すことでロードホールディング性能を 高めるほか、荒れた路面を走行する際の横揺れも 最小限に抑えます。 ポルシェ トルクベクトリング プラス(PTV Plus)3)は ドライビングダイナミクスと走行安定性を強化します。 ステアリングの角度と操作スピード、アクセルペダルの 踏み込み、ヨーレート(垂直軸周りの回転速度)、 および走行速度に応じて、リアホイールに左右個別で ブレーキをかけて、ステアリングのレスポンスと 精度を最適化します。高速走行時やコーナーの出口で 加速する際には、電子制御リアディファレンシャルと 連携してトルクを可変配分し、走行安定性と トラクションをいっそう向上させます。 こうしたシステムが完璧に相互作用するよう 開発したのがポルシェ 4Dシャシー コントロールです。 統合されたこのシャシーコントロールシステムは、 個々のシャシーコンポーネントをリアルタイムに 同期させることでパワーエレクトロニクスを調和し、 いかなる状況でも最大限のパフォーマンスを 発揮させます。 さらに、タイカン クロスツーリスモは、最低地上高が タイカンよりも20mm高くなっています。オプションの オフロードデザイン パッケージを使用すると、これを 30mmまで増やすことができます。つまり、たとえ舗装 されていない悪路であっても、走破したいという欲求を 妨げるものは何もないということなのです。Chassis
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